虫が嫌いな香りの話 アロマで虫フリーの夏へ!

2023.05.25 Thu

 

 

まだ5月ですが、真夏のような暑さの日が続きましたね!

夏に活発に活動する虫たちも、びっくりして飛び起きてしまったかもしれません。

 

虫も必死に生きているわけですが、

私たち人間にとって害となる虫に遭遇するのは厄介なもの。

遭わずに過ごせたら、もっと快適な夏を過ごせそうです!

 

 

 

 

 

 

虫よけのいろいろ

 

 

 

化学合成成分による虫よけ

 

 

さて、「虫よけ」というと、化学合成成分を使った殺虫剤や忌避剤など、人工的な薬剤を思い浮かべる方も多いかもしれません。

 

 

実際に、一般的に販売されている虫よけ製品の多くにそうした化学合成成分が用いられています。

 

中でも「ディート」という合成成分は、1940年代アメリカでの開発利用に始まり、日本でも50年以上に渡り虫よけ製剤の主軸となってきたもの。

 

しかしその利用の歴史の中で使用量や頻度等によって人体に障害をきたした例もあるため、

現在では主に2才未満の幼児や12才未満の小児等を対象に、使用回数や成分濃度に関して細かな制限が設けられるようになっています。

 

 

また、2015年に市場に登場するようになったのはか「イカリジン」という合成成分。

 

効果の及ぶ虫の種類はディートよりも少ないものの、比較して安全性が高く使用に際しての制限を設けていないため、利用シーンによって推奨されやすい成分となっています。

 

 

 

 

 

 

 

天然植物の防衛力

 

 

一方で、自然界には「虫が嫌う成分」が元々幾つも存在します。

それこそが天然のアロマ=植物の香り成分(芳香成分)です!

 

香りを持つ植物には、それぞれに香りを持つ理由があります。

必ずしもすべての理由が分かっているわけではなく研究途上のこともたくさんありますが、

植物自身の生存のために役割を持って香りが生み出されていることは確かなことでしょう。

 

 

分かりやすい例は、「虫を惹き付ける香り」。受粉の媒体となってくれる蜂などを花部に引き寄せる香りを放つことで、

その植物は多くの子孫を残すことができます。

 

 

そしてこれとは反対に、「虫を遠ざける香り」を持つ植物もたくさんあるのです。

さらに有難いことに、そんな虫が嫌がり遠のくような植物の香りは、私たち人間にとっては心地良い香りばかり。

つまり、天然の心地よいアロマを利用することで、ムシ対策もすることができるのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

合成成分と天然アロマの違い

 

 

 

ディートやイカリジンなどの合成成分を使った製品は、定められた適用の範囲内で安全に利用できるものです。

 

また、虫よけ効果に特化して開発された成分ですので、濃度にもよりますが、一回の使用で長く効果をもたせられることも利点のひとつ。

 

ただし、虫よけ製品に限らず、一つの目的のために強化され合成された化学薬品は、目的に対して強い効果がある反面、

例えば皮膚に対する影響など副次的に起こる反応をカバーしにくいという側面もあります。

 

 

単一の成分に高濃度でさらされることは、目的以外の面でのリスクを伴うことでもあるということです。

 

 

そうした理由から、合成の虫よけ製剤の利用に際しては、

アレルギー体質の方や肌の弱い方、また化学合成成分自体に敏感な体質の方など、慎重にならざるをえない方もたくさんいらっしゃいます。

 

 

 

一方で天然の香りは、単一の成分ではなく色々な成分が集まって成り立っています。

 

その香りをそのまま利用することによって、

例えばムシを遠ざける目的で香りを利用しても、他の色々な働きのある成分も一緒に利用することになります。

 

 

例えばシトロネラの香りは蚊が嫌う香りとして有名ですが、

そのシトロネロールやシトロネラールという芳香成分には炎症や感染をおさえる働きもあることもわかっており、

 

また、気持ちや肌のハリをアップする芳香成分も含んでいたりと、

天然の植物は様々な成分による複合的な力を持っています!

 

 

 

 

 

 

 

そんな天然アロマの総合的なパワーを先見的に知り、最大限に利用されてきた例のひとつに、

アマゾンの秘宝と呼ばれる「コパイバ」という木の香りがあります。

 

 

 

 

「コパイバ」の香りの総合力

 

 

 

「コパイバ」と呼ばれる木の樹液は、古来からアマゾンの原住民によって大切に利用されており、

 

蚊やダニ、その他病害の原因となる寄生虫など南米に生息する様々なムシを避けるために皮膚に塗ったり、

刺された箇所の炎症を抑えたり傷口の感染を避けるために手当てとして用いたり、

身体全体の強壮剤として様々な形で利用されてきたそうです。

 

 

近年、コパイバの樹液を蒸留して得られる天然アロマ、「コパイバ精油」にも、

作用の明らかなβ-カリオフィレンが豊富に含まれていることなどがわかっています。

 

コパイバ精油は、日本でも悩みの種になりがちな蚊、ゴキブリ、ダニ、アリ、ハエなどの様々なムシ対策に加え、

スキンケアや免疫ケアなどの面でも注目され様々な研究が進められている、

豊かな天然アロマのひとつです。

 

 

 

 

 

 

 

 

「天然まるごと利用」のススメ

 

 

 

ご紹介したように、天然の香りは、多彩な成分を豊かに含むもの。

 

その成分のすべてが合わさって、多方面に力を発揮し、私たちの心と身体をサポートしてくれます。

 

 

例えばこうした天然の香りのアロマスプレーで、

ムシ対策をしながらスキンケアや身体のバリアにも役立てる、

といったことができるわけです。

 

 

 

*おすすめアロマレシピ*

 

*コパイバ&シトロネラの

爽やかに香るアロマスプレー*

 

《ブレンドレシピ》

コパイバ精油 2滴

シトロネラ精油 2滴

ラベンダー精油 1滴

ユーカリ・ラディアータ精油 1滴

 

《用意するもの》

上記精油

ビーカー(計量カップ)

無水エタノール

精製水(無ければ水道水でも可)

遮光スプレーボトル

 

《作り方&使い方》

 

30mLの遮光スプレーボトルに、無水エタノール5mL、精油合計6滴を入れてよく混ぜ、

最後に精製水25mLを加えてよく振り混ぜれば完成です。

 

体のムシをよけたい面へ、衣類の上などからシュシュッ!

 

 

 

 

※大人の方の使用を基準にしたレシピです。

3才以上のお子様にはレシピの半分以下の精油量、3才未満のご使用には衣類やベビーカーに吹き掛けるなどにとどめ、肌に直接スプレーしないでください。

また、年齢に関わらずアルコールに敏感な方はご使用をお控えください。

※顔には使用せず、目や粘膜にスプレーしないよう注意してください。

※毎回よく振ってから使用し、3か月を目安に使い切ってください。

※肌に合わない時は使用を中止してください。

※火気の近くでは使用しないでください。

 

 

 

 

 

 

 

 

ムシ対策をするなら、心身共に心地よく過ごせる天然の香りを選んでみませんか♪

 

 

 


\この記事を書いた人/

大塚麻子

オーダーメイドトリートメントを提供する『Aroma Berta』主宰
英国IFPA認定・国際プロフェッショナルアロマセラピスト
日本心理学会認定心理士

自然の恵みアロマとハーブの魅力と、毎日を心地よく過ごすための利用法をわかりやすくお伝えしていきます♪



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