春の睡眠とアロマ

2023.03.16 Thu

 

春を迎え、ぽかぽか陽気の日も多くなりましたね。

 

「春眠暁を覚えず」という有名な言葉があるように、春の穏やかな気候は眠りを誘うもの。

 

暖かな窓辺でのんびりうたた寝―というのも良いですが、

眠気を感じる時間帯や感じ方などによっては、生活リズムに支障をきたすこともありますよね。

 

今回は春の眠りとアロマのお話です。

 

 

 

 

 

「変化」の季節、春

 

 

春は寒暖差など気象条件が変化しやすい季節。

花粉による体調の変化が起こる方も多いですね。

 

加えて、日本の春は入学や引っ越しなど環境の変化を迎えることが多いシーズン。

過ごす場所などの物理的な環境の変化はもちろん、起床時間など生活リズムの変化も起こりやすい時期です。

春は「変化尽くし」の季節なのです!

 

 

そうした「変化」には、身体的な負荷だけでなく、新しい環境に対する不安や緊張といった心理的なストレスも付きもの。

取り巻く環境だけでなく、そうした心の動きにも応じて、

私たちの身体の中では自律神経系が体温や血圧、体内リズムを平常モードに保つよう常に調整してくれていますが、

春の様々な心身の変化は、自律神経泣かせと言えます!

 

 

 

 

睡眠と自律神経系

 

 

自律神経の働きは、睡眠にも大きく関わっています。

 

交感神経が優位の状態では、心身は覚醒しアクティブモードになっているため眠気は感じませんが、

血圧を下げて呼吸をスローダウンし、心身をリラックスモードに切り替える副交感神経の働きが優位になっていると、自然と眠りにつながります。

 

 

強い光などの外的な刺激や心理的なストレスなどは交感神経を優位にする要因のひとつですが、

加えて多くの環境ストレスにさらされやすい春は、交感神経と副交感神経の働きのバランスを保つことが難しく、

目が冴えて寝付けない、夜ぐっすり眠れなくて日中にボーっとしてしまう…などの睡眠の悩みループにつながりやすい季節なのです。

 

 

 

 

 

 

香りで脳のスイッチング!

 

 

自律神経系の働きをコントロールしているのは脳の視床下部という部分ですが、

香りの素である「芳香成分」はこの視床下部にダイレクトに届きます。

 

つまり、香りを嗅ぐとその香りの信号が直接脳に作用するのです。

 

 

含まれる香り成分は、植物によって様々。

例えば「リナロール」や「リモネン」などの芳香成分の一部が脳に届くと、副交感神経を優位にする信号を発するように働きます。

ゆっくり眠りたいときにこうした香り成分のアロマを嗅げば、脳のリラックスモードのスイッチを入れてくれるのです。

 

 

 

 

ラベンダー&オレンジスイートの香り

 

 

ラベンダーは主にリナロール☆、オレンジスイートは主にリモネンの芳香成分をたっぷり含んだ香りで、どちらもリラックスしたい時におすすめです。

 

 

ラベンダーはアロマセラピーで用いる精油の中でも、リラックスの代表格。

心の深いところまで届いて癒しを与える香りとして、一目置かれる存在です。

 

 

オレンジスイートはその甘くフレッシュな果実感で心を明るく照らしながら、平穏な気持ちで満たしてくれる香り。

緊張やストレスでがんじがらめになっている心を包み込むような、温かい香りです。

 

 

 

☆ラベンダーにはたくさんの品種があり、品種によって含まれる芳香成分の割合や香りも違います。ここでは「真正ラベンダー」と呼ばれる品種を基準にお話ししています。

 

 

 

 

 

 

さらに、2つの香りをブレンドすると、

優しくも力強い花の香りと、フレッシュで甘い果実の香りがひとつになり、より穏やかで柔らかな香りに。

小さなお子様からご年配の方まで年齢や性別を問わず好まれやすい、

まさにリラックスの香りの黄金コンビです!

 

基本的に扱いの難しい成分を含まないので、容量を守れば安心してスキンケアにも使えます。※

 

 

 

 

*ラベンダー&オレンジの安眠ブレンドレシピ*

 

ラベンダー精油 1滴

オレンジスイート精油 2滴

 

☆使い方☆

お休み前の様々なシーンでー

 

☆空間に…

ディフューザーなどの芳香器で寝室やリビングに香らせて。

 

☆入浴に…

植物オイル大さじ1程度に合計5滴までの精油を加え、

湯船に混ぜてアロマバスに。

 

☆トリートメントに…

スキンケア用の植物オイル(ホホバなど)10mLに

精油合計2滴の割合で加えてよく混ぜ、

肩周りやデコルテ~胸元辺りに優しく塗って。※

 

 

※肌に使用する場合は必ず植物オイルで希釈し、パッチテストを行って肌に合うか確かめてから使用してください。

ブレンドしたトリートメントオイルは基本的にその日のうちに使いきってください。

 

 

 

 

 

 

心地よい香りに包まれると、自然と呼吸も深くなります。

深呼吸をしてゆったりと横になれば、きっと穏やかな気分で眠りにつけるはず。

 

 

反対に、朝の目覚めにはシャキッと目覚める香りを取り入れてみてください!

アクティブモードとリラックスモードのリズムを上手に作ることが、 快適な睡眠への近道です♪

→脳が目覚める香りの記事はこちら♪

 

 

 

 

 

香りの力を借りて、上手に脳のモードチェンジを!

変化に戸惑いがちな春も、心地よい眠りで疲れをリセットしながら、自分らしく過ごしたいものですね。

 

 

 

 

 


\この記事を書いた人/

大塚麻子

オーダーメイドトリートメントを提供する『Aroma Berta』主宰
英国IFPA認定・国際プロフェッショナルアロマセラピスト
日本心理学会認定心理士

自然の恵みアロマとハーブの魅力と、毎日を心地よく過ごすための利用法をわかりやすくお伝えしていきます♪



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