CBDとアロマ

2022.11.24 Thu

 

本格的な冬に向けて、寒さや乾燥が気になってきましたね。

 

肩こりや腰痛、関節痛など、冷えによる症状が辛くなってきた方や、

季節の移り変わりの時期に頭痛がする、あるいはぐっすり眠れない、気分が落ち込みやすいなどと感じている方も多いかもしれません。

 

今回は、医療や植物療法の分野でとても注目されている、「CBD」という植物由来成分についてのお話です。

 

 

 

CBDとは

 

 

CBD=Cannabidiol(カンナビジオール)は、植物の大麻草に含まれる天然成分です。

大麻草に含まれる100種類以上の「植物性カンナビノイド」の1つで、

この成分が、元々私たちが身体の中に持っている「内因性カンナビノイド」という生理活性物質と同じ働きをすることがわかっています。

 

 

 

「カンナビノイド」の役どころ

 

 

私たちの体内には、脳や各器官のホルモン、免疫、代謝、神経系や循環器系などの生命活動に関わる全てのシステムをまとめあげる統括システム、

「エンド・カンナビノイド・システム(ECS)」があることが発見されており、

そのシステムを動かすために「カンナビノイド」という物質が体内を駆け巡っているのです。

 

 

 

「ストレス」が招く

エンド・カンナビノイド・システムの不具合

 

 

エンド・カンナビノイド・システムは身体中のシステムの全てを一手に調整するわけですから、

このシステムがうまく機能しないと体内のあらゆるバランスが乱れていくことになります。

 

情緒に関わるホルモン分泌や神経系などのバランスが乱れることによる不安感やうつ

免疫反応に関わるシステムの不調から起こる自己免疫疾患や慢性的な炎症・痛み

自律神経系が関わる睡眠障害など…

 

体内の色々なシステムが少しずつバランスを欠いていくことで、様々な不調が起こってしまうのです。

 

そして近年の研究によって、体内のカンナビノイドの生成を妨げて「システム不全」を引き起こす重要な要因のひとつに、

現代人の抱える様々な精神的・肉体的な「ストレス」があるということが分かってきたのです。

 

 

 

 

植物性カンナビノイドへの期待

 

 

ストレスによって体内で作れなくなり減り続けてしまう「(内因性)カンナビノイド」。

身体全体の働きを統合して調整する「エンド・カンナビノイド・システム」の機能を保ち心身のバランスを維持するためには、

カンナビノイドを補うことが必要です。

そこで注目されたのが、体内の「内因性カンナビノイド」と同じ働きをしてくれる「植物性カンナビノイド」であり、

カンナビノイドの宝庫である大麻草の「CBD=カンナビジオール」なのです。

 

 

 

 

 

 

 

大麻草って…麻薬?

 

 

そもそも大麻草といえば、マリファナという麻薬のイメージですよね。

 

麻薬が麻薬たる理由は、中毒性や依存性※1があること、向精神作用※2(主に、気分をいわゆる「ハイ」にする作用)があることですが、

そこには必ずそれを引き起こす成分・物質が存在します。

 

 

※1.心身の快感を得るために繰り返し摂取することでさらなる欲求を際限なく求めてしまう物の性質を中毒性といい、その物質に身体的、精神的にとらわれ続けてしまうことが依存の状態。

※2.気分や情動に影響を及ぼして変化を与える作用

 

 

 

 

THCとCBDの違い

 

THC=tetrahydrocannabinol(テトラヒドロカンナビノール)は、大麻草に含まれる天然化合物質のひとつで、

摂取した人間に陶酔作用のような向精神作用を引き起こし、中毒性、依存性をもたらすため、

麻薬成分として日本を含む多くの国や地域で使用が禁じられています。

 

かたやCBDは、上記のTHCのような作用を持たないので、麻薬ではありません

WHO(世界保健機構) ※3もその安全性を認めており、

日本でも成分分析を受け厚生労働省の認可を得たCBD製品が数多く販売されています。

 

 

※3.国連の専門機関で、世界の保健問題について調査、監視、評価等を行っている

 

 

 

 

 

 

「働き合う」植物成分たち

 

 

お話したように、THCとCBDは、どちらも同じ大麻草から採れる成分でありながら異なる働き方をします。

そして、共に存在するときはTHCの作用をCBDが調節するような働きをするといいます。

 

大麻草にはさらに、テルペン類やフラボノイド類の天然化合物が豊富に含まれており、

他の化合物とともに働くとき、様々な相乗効果=「アントラージュ効果」をもたらすことも明らかになってきているのです。

 

 

 

テルペン化合物―

それはアロマの“素”(もと)

 

 

ここでやっと、アロマが関係してきます!

 

大麻草に含まれ、CBDとともに働く天然成分のひとつ、「テルペン」です。

 

アロマセラピーを少し勉強した方は聞き覚えのある名称だと思いますが、

テルペン化合物は、植物の香りの構成要素となる成分、「芳香分子」。

つまり大麻草に含まれるテルペン類は、大麻草の香りを生み出している成分ということですね。

(ちなみに大麻草には数数多くの品種が存在し、その香りのバリエーションーつまり含まれる芳香物質の種類や組み合わせーも豊かなのだそう。)

 

 

さきほどお話した通り、このテルペンは大麻草だけでなく、あらゆる芳香植物(ハーブ)の香り=アロマの素となっている成分です。

リラックスの香りの代表的ハーブ、ラベンダー精油のリナロールという成分や、

森林浴気分を感じるヒノキ等の樹木精油のピネンなど、アロマセラピーで用いる多くの精油にテルペン化合物が含まれています。

 

 

 

 

 

CBD×テルペン

 

 

大麻草の総合的作用の中で、CBDをはじめとするカンナビノイド成分とともに働き、その良さを高め合うと考えられている物質のひとつ、テルペン。

 

ですが、日本国内で販売されているCBD製品は、

THCはもちろん大麻草のその他の成分を全て除去してCBDのみを抽出・配合した「アイソレート」と呼ばれるものがほとんどで、当然テルペンも除去されています。

 

 

そこで、CBDとテルペンの「アントラージュ効果」を得るために、

大麻草以外からのテルペンーつまりアロマセラピーで用いる様々な精油と組み合わせて利用する方法がとられています。

 

CBDを摂るには、飲用、吸入、外用等の色々な方法があります※4が、精油を用いるのは主に外用です。

植物オイルに精油とCBDを加えたものを、肌に塗ってリラックスやリフレッシュのためにトリートメントしたり、フレグランスとして身にまとったり。

 

香りによるアロマセラピーとCBDの働きの相乗作用を利用してストレスケアをするー新しいアロマセラピーの形が生まれつつあります。

 

 

 

 

※4.‹ご注意›

どのような形でCBDを摂取する場合でも、特に服薬治療中の方やアレルギーをお持ちの方、また小児やペットへの利用等を考える方は、自己判断で使用せずに必ず主治医や獣医師、専門家にご相談ください。

また、CBDの配合率やその他含有成分は製品によって様々です。信頼のおける専門店にて確認のうえ公的機関の認可を得た正規品を選んで購入しましょう。

 

 

 

 

 

 

CBDの可能性はまだまだ未知数で、THCやテルペン、フラボノイドなどの他の成分も含めて、

大麻草というハーブの研究が今、世界中で急速に進められています。

 

アロマセラピーとの関わりも深く、心身の悩みを癒すための方法のひとつとして注目していきたいですね。

 

 

 

 

 

※参考文献;『CBDエッセンシャルガイド』 リーダーズ・ダイジェスト編集部&Project CBD 著 三木直子 訳 株式会社晶文社

 

 


\この記事を書いた人/

大塚麻子

オーダーメイドトリートメントを提供する『Aroma Berta』主宰
英国IFPA認定・国際プロフェッショナルアロマセラピスト
日本心理学会認定心理士

自然の恵みアロマとハーブの魅力と、毎日を心地よく過ごすための利用法をわかりやすくお伝えしていきます♪


 

 


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